相場が上昇を続けることもあれば、下落を続けることもあります。
現在は相場が上昇基調にありますが、暴落するときがやってきます。
世界経済を巻き込むような悪材料が出たら、日経平均株価だけでなく、ダウ平均など世界中の株価指数が大きく下がることになるでしょう。
下げ相場で底値を予想することができれば、下落からの反発で爆益を狙うことができます。
また、下げ相場で見られることの一つに、売られすぎという現象があります。
そこで今回は、売られすぎや底値を見極めるサインや指標をご紹介します。
売られすぎや底値を見極める指標
売られすぎや底値を見極めるサインや指標を3つご紹介します。
①VIX指数
②騰落レシオ
③信用評価損益率
これらの指標は、メジャーなものではないため聞いたことがない方もいらっしゃるかと思います。
ただし、投資歴がそこそこある人はどこかで聞いたことがあるかもしれません。
①VIX指数
VIX指数は、Volatility Indexの略で、シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数です。
一般的に、VIX指数の数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安や恐怖を感じているとされます。
別名恐怖指数とも呼ばれています。
VIX指数が高ければ高いほど市場に対して恐怖感を持っていることを表しています。
基本的にS&P500が下がれば、VIX指数は上がっていきます。つまり、アメリカの株価がさがれば、VIX指数が上がっていくのです。
通常では、10〜20ぐらいで推移していると言われています。
VIX指数は、暴落が起きたときに跳ね上がります。リーマンショック時には、一時的に100近くまで跳ね上がっています。
VIX指数が30以上になったら底値が近いと判断しましょう。
50以上になったら底値であると判断すると良いでしょう。
ちなみに2019年1月のフラッシュクラッシュでは一時50近くまで跳ね上がりました。
②騰落レシオ
市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から、市場の過熱感を見る指標です。
一定期間における値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の割合を示したものです。
買われすぎ、売られすぎを見るために使われるます。
値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数で求めることができます。
5日または25日という期間をとって、「5日間の値上がり銘柄数の合計/5日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを「5日騰落レシオ」といい、「25日間の値上がり銘柄数の合計/25日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを25日騰落レシオと呼びます。
前者は短期的な市場の過熱感、後者は中期的な市場の過熱感を見る指標といわれています。
騰落レシオは、100%中立的な状態と言われています。
120%になれば過熱相場であり、70%を割るような相場になれば、かなり悲観的な相場ということになります。
そのため、70%を割ってくるようになれば、底値圏付近なのではないかという判断をすることができます。
とはいうものの、例外はあるためケースバイケースで判断する必要があります。
③信用評価損益率
信用評価損益率とは、簡単にいうと個人投資家の信用取引の損益を示したものです。
現物株式は売却しない限り、株価の変動により利益や損失が日々増減します。これを「評価損益」といいます。
信用取引でも同じように、建玉を保有している期間の損益を評価損益といいます。
信用取引には「評価損益率」と呼ばれる、損益に注目した指標が存在します。
これは、信用買い建玉を保有している投資家がどれくらいの損益になっているのかをパーセント(%)で表したものです。
原則として毎週水曜日に東京証券取引所が公表している「信用取引残高」の数値をベースに算出されます。
日経新聞では翌日の木曜日の朝刊に掲載されています。
一般的に、個人投資家は評価益が出ると利益確定を行う傾向が強いことがいえます。
そのため、信用評価損益率は、通常、信用残高は含み損を抱えている状況になります。
信用評価損益率はマイナスの値を示すことが多く、概ね0%〜-20%で推移します。
信用評価損益率が-20%〜-25%程度になるとかなり底値圏であると言えます。
-5%を割り込むようになってくるとかなり高値圏であると言えます。