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新型コロナウィルスでどこまで下げる?底値を見極める方法

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新型コロナウィルスの影響は、市場経済に大きな影を落としています。日本では、新型コロナウィルスの感染者数拡大に伴い、日経平均株価は、3000円以上下落しています。

世界経済を引っ張るアメリカの金融機関市場も大きく下落をしています。

アメリカでの流行が報じられると、ニューヨークダウは、一時1000ドル以上下落しました。

私は、アメリカ株を多数保有しているため、ここ数日でアメリカ株の方が10%以上減少しました。

世界経済を巻き込み今後もその影響が拡大する見込みである新型コロナウィルスですが、日経平均株価やNYダウ、S&P500などの景気に連動した株価指数は、どこまで下げるのでしょうか。

現在の下げ相場において、底値を予想することができれば、下落からの反発で爆益を狙うことができます。

そこで今回は、下落トレンドの底値を見極めるサインや指標をご紹介します。

 

下落トレンドの底値を見極める指標

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売られすぎや底値を見極めるサインや指標を3つご紹介します。

➀VIX指数

②騰落レシオ

③信用評価損益率

これらの指標は、メジャーなものではないため聞いたことがない方もいらっしゃるかと思います。

ただし、投資歴がそこそこある人はどこかで聞いたことがあるかもしれません。

以前の記事でもご紹介しているものなので、記事のリンクを貼っておきます。

toshilife.hatenablog.jp

 

➀VIX指数

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VIX指数は、Volatility Indexの略で、シカゴオプション取引所がS&P500種指数のオプション取引の値動きをもとに算出・公表している指数です。

一般的に、VIX指数の数値が高いほど、投資家が先行きに対して不安や恐怖を感じているとされます。

別名、恐怖指数とも呼ばれています。

VIX指数が高ければ高いほど市場に対して恐怖感を持っていることを表しています。

 

基本的にS&P500が下がれば、VIX指数は上がっていきます。つまり、アメリカの株価がさがれば、VIX指数が上がっていくのです。

通常では、10〜20ぐらいで推移していると言われています。

VIX指数は、暴落が起きたときに跳ね上がります。リーマンショック時には、一時的に100近くまで跳ね上がっています。

VIX指数が30以上になったら底値が近いと判断しましょう。

50以上になったら底値であると判断すると良いでしょう。

 

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出典)VIX指数チャートと価格 — TradingView

ちなみに3月6日現在のVIX指数は、45あたりで推移しています。

30以上であることから、底値が近いとも言えますが、この一週間においてVIX指数は継続して30を超えているため、底値まではまだありそうです。

VIX指数が50以上になったら底値が近いと判断した方が良いかもしれません。

 

②騰落レシオ

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市場の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の比率から、市場の過熱感を見る指標です。

一定期間における値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の割合を示したものです。

買われすぎ、売られすぎを見るために使われます。

値上がり銘柄数÷値下がり銘柄数で求めることができます。

5日または25日という期間をとって、「5日間の値上がり銘柄数の合計/5日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを「5日騰落レシオ」といい、「25日間の値上がり銘柄数の合計/25日間の値下がり銘柄数の合計」を計算したものを25日騰落レシオと呼びます。

前者は短期的な市場の過熱感、後者は中期的な市場の過熱感を見る指標といわれています。

騰落レシオは、100%で中立的な状態と言われています。

120%になれば過熱相場であり、70%を割るような相場になれば、かなり悲観的な相場ということになります。

そのため、70%を割ってくるようになれば、底値圏付近なのではないかという判断をすることができます。

とはいうものの、例外はあるためケースバイケースで判断する必要があります。

 

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出典)騰落レシオ 日経平均比較チャート

ちなみに3月6日現在の騰落レシオ(25日騰落レシオ)は、58%です。70%を割ってきていますが、まだ底値とはいえません。

このまま下落トレンドが続くでしょう。

 

③信用評価損益率

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信用評価損益率とは、簡単にいうと個人投資家の信用取引の損益を示したものです。

現物株式は売却しない限り、株価の変動により利益や損失が日々増減します。これを「評価損益」といいます。

信用取引でも同じように、建玉を保有している期間の損益を評価損益といいます。

信用取引には「評価損益率」と呼ばれる、損益に注目した指標が存在します。

これは、信用買い建玉を保有している投資家がどれくらいの損益になっているのかをパーセント(%)で表したものです。

原則として毎週水曜日に東京証券取引所が公表している「信用取引残高」の数値をベースに算出されます。

日経新聞では翌日の木曜日の朝刊に掲載されています。

 一般的に、個人投資家は評価益が出ると利益確定を行う傾向が強いことがいえます。

そのため、信用評価損益率は、通常、信用残高は含み損を抱えている状況になります。

信用評価損益率はマイナスの値を示すことが多く、概ね0%〜-20%で推移します。

信用評価損益率が-20%〜-25%程度になるとかなり底値圏であると言えます。

逆に-5%を割り込むようになってくるとかなり高値圏であると言えます。

 

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出典)信用評価損益率 信用残 日経平均比較チャート

 

3月6日現在の信用評価損益率は、-21%です。

底値圏である-20%〜-25%の間の値ですが、まだ底値ではないでしょう。

更なる新型コロナウィルス感染拡大のリスクがあることから、-25%付近まで下落することが考えられます。