世界同時株安は現在も続いています。3月19日に日本株、米国株ともに株価指数は30%超の下落となりました。
先日4月4日にアメリカの雇用統計(非農業部門)の結果が公表されました。3月の雇用事情を示したもので、前回から70万人マイナスとなりました。4月の雇用事情を反映した統計は、5月上旬に発表されますが、さらなる数値の悪化が懸念されます。
今回は、株やFXの暴落時にどのような行動をとるのが最適かご紹介していきたいと思います。
- 株価や為替暴落時に取る行動は4タイプ
- タイプ①何も動かなかった(塩漬けにした)
- タイプ②下落の初期段階で売却した(ポジションを解消した)
- タイプ③下落がかなり進行した時点で焦って売った
- タイプ④下落した時点で逆に買った(ポジションを持った)
- まとめ
株価や為替暴落時に取る行動は4タイプ
こうした景気悪化局面でよく考えられる個人投資家が取った行動は4タイプが主に考えられます。
タイプ1:何も動かなかった(塩漬けにした)
タイプ2:下落の初期段階で売却した(ポジションを解消した)
タイプ3下落がかなり進行した時点で焦って売った
タイプ4下落した時点で逆に買った(ポジションを持った)
皆さんはどのタイプ当てはまったでしょうか。
ここからは、この4つのタイプについて、詳しい解説とその評価についてそれぞれ見ていこうと思います。
タイプ①何も動かなかった(塩漬けにした)
今回の歴史的な大暴落で、何もしなかった、ポジションを解消も新たに持つこともしなかったという方です。
ただし、何も動かなかったといっても「長期保有を決めており、あえて何も動かなかった」という人と、「あまりの急激な下落でパニックになり、動けなかった」という人の2つに分かれるかと思います。
そこで、この「タイプ1:何も動かなかった(塩漬けにした)」には、さらに2つのタイプに分類されることになります。
1つ目は、「長期保有を決めており、あえて何も動かなかった人」です(タイプ1-①)。
このタイプ1-①は、長期的に見て、株価や為替が大きく上昇することが可能性として高いのであれば、有効的な手法と言えるでしょう。
ただし、逆に株価や為替が今後も下落を続ける可能性が高い場合、さらなる含み損を抱え、多額の含み損を抱えるリスクがあります。
保有する銘柄についてしっかりと分析し、将来的に上昇する可能性があるのではあらば、塩漬けでも良いでしょう。
もう1つは、「あまりの急激な下落でパニックになり、何も動くことできなかった人」です(タイプ1-②)。
株価や為替が短期間で大暴落すると、パニックになって何も動けなくなる人がかなりの数いらっしゃるかと思います。
しかし、こうしたパターンの行動は、あまりおすすめ できません。
株価や為替がさらに下落してもおそらく持ち続けてしまうことになると思います。
すると、含み損を抱えた塩漬け銘柄だらけになってしまいます。
したがって、大暴落となってもパニックにならないように、あらかじめ逆指値注文をしておくなど、いくらになったら売るかのルールを決めておくことをお勧めします。
タイプ②下落の初期段階で売却した(ポジションを解消した)
結論から言うと、このタイプ2が最もおすすめする手法です。
このタイプは、株価が下落に転じたら、株を売却して保有せず、ポジションを解消するようした方です。
いわゆる「順張り」の投資家タイプの方ですね。
この手法は、予め逆指値注文を入れておくなどして、下落の初期段階で売却することが可能になります。
このタイプは、株価が大きく下落するときに、非常に高い効果を発揮することができます。
株や為替の暴落時に、より効率的に資産運用し、また自分の財産を守るためには、この手法が最も適しているのではないでしょうか。
ですから、このタイプ2が最もおすすめする方法です。
タイプ③下落がかなり進行した時点で焦って売った
このタイプ3は、最初に紹介したタイプ1-②と同じで、売却のルールを事前に決めていない方が多くいらっしゃるかと思います。
株価や為替の下落の初期段階では、それほど下落が気にならずに我慢できます。
ところが、株価の下落が大きくなってくると、損失の拡大に耐えることができず、パニックになり、下落の終盤で売却してしまうのです。
タイプ1-②との違いは、パニックになった後にポジションを解消したかしないかの違いです。
ただし、こうしたパニックになりポジションを解消した場合、下落は底打ちすることが往々にしてあります。
タイプ1-②と同様に、パニックにならないように、事前に「いくらになったら売るか」というルールを明確にすることが大切です。
そのルールをしっかり守り、売却することで、株価急落局面でも大きな損失を回避することができます。
ちなみにタイプ1-②とタイプ3では、どちらが良いでしょうか。
答えは、タイプ3のケースです。
相場の急落で投げ売りした後、さらに相場が下落した場合、タイプ3は何とか生き延びることができる可能性が高いです。
しかし、タイプ1-②は、相場がさらに下落してもおそらく持ち続けてしまうので、含み損を抱えた塩漬け銘柄だらけになってしまいます。
タイプ④下落した時点で逆に買った(ポジションを持った)
この株価下落局面で株を売らず、逆に買い向かった方もいらっしゃるかと思います。
いわゆるナンピンと呼ばれる手法です。
これは、タイプ2の初期段階でポジションを解消した手法とは、真逆の手法であり、逆張りと呼ばれます。
相場が下落している中で、逆に買い向かうのが逆張りです。
この逆張り手法ですが、株価が上昇している、あるいは上昇に向かうであろう局面では、かなり威力を発揮します。おすすめです。
なぜなら、一時的な株価下落を買い向かうことで安く買うことができるからです。
ところが、今回の大暴落のように株価が天井をつけて下落局面になると、一転して大失敗の原因となります。
なぜなら、「一時的な株価下落」と思って買い向かったところ、さらに株価が下落して含み損を抱えてしまうからです。
今回の株価下落で最もダメージを受けたのは、このタイプ4の方ではないでしょうか。
逆張りは、上昇トレンドでは有効的ですが、下降トレンドでは資金を大きく減らすリスクがあります。
まとめ
下落トレンドでは、下落の初期段階で売却する(ポジションを解消する)ことが、最もおすすめする手法です。
この手法は、予め逆指値注文を入れておくなどして、下落の初期段階で売却することが可能になります。
このタイプは、株価が大きく下落するときに、非常に高い効果を発揮することができます。
株や為替の暴落時に、より効率的に資産運用し、また自分の財産を守ることができます。
下落時に買う手法は、上昇トレンドでは有効的ですが、下降トレンドでは資金を大きく減らすリスクがあります。
逆張り手法は、相場を見極めて使用しましょう。