三菱UFJリースは、リース業界2位の大手総合リース会社。三菱グループの中核リース会社です。業界1位は以前ご紹介した、オリックスです。
三菱 UFJリースの魅力は、なんと言ってもPERは6.5倍であり、配当利回りは約5%と割安高配当銘柄だということです。
三菱UFJリースは、大きな成長が見込まれる企業ではありませんが、安定して収益を稼ぐ堅実な企業だといえます。
つまり、安定的に配当金で稼ぐにはもってこいの銘柄だと言えます。
そんな割安かつ高配当銘柄である三菱UFJリースについてご紹介します。
- 三菱リースの株価状況
- 三菱UFJリースの財務状況
- 三菱UFJリースの株価推移
- 三菱UFJリースの事業内容
- 三菱UFJリースの当期利益の推移
- 三菱UFJリースの配当金の推移
- 三菱UFJリースの配当性向の推移
- 三菱UFJリースの今後の見通し
- まとめ
三菱リースの株価状況
株価(5/1 15:00)
455円
年初来高値
728.0(2020/2/6)
年初来安値
445.0(2020/3/13)
最高値(過去10年)
728.0(2020/2/6)
最安値(過去10年)
252.1(2011/3/15)
PER:6.51倍
PBR:0.59倍
配当金(会社予想):25円
配当利回り:4.97%
配当性向(会社予想):31.8%
配当権利確定日:3月末、9月末
自己資本比率:13.1%
ROE:9.4%
ROA:1.2%
EPS:78.6円
三菱UFJリースの財務状況
自己資本比率:13.1%
自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%あるかを示す数値です。
自己資本とは、株主からの出資金と事業活動から得た利益の蓄積を表しています。
自己資本比率は、自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)で算出します。
自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、倒産するリスクが高まります。
一方で自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。
自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。
では自己資本比率がどのくらいなら倒産しない会社といえるでしょうか。
一般に自己資本比率が70%以上なら理想企業ならまずつぶれません。
40%以上なら倒産しにくい企業といえます。
三菱UFJリースの自己資本比率は、13.1%です。
金融関連銘柄は、総じて自己資本比率が低い傾向にあります。
ROE:9.4%
ROEは、10~20%程度であれば優良企業であると判断されます。
自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の指標です。
自己資本とは、株主からの出資金と事業活動から得た利益の蓄積を表しています。
ROE(自己資本利益率)は、企業が自己資本をいかに効率的に運用して利益を生み出したかを表す指標です。
株主の立場から見ると、自己資本利益率が高い会社は「自分が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社」であると見ることができます。
三菱UFJリースは、株主から集めたお金と事業活動から得たお金をどれだけ有効活用しているか示すROEが9.4%となっています。
もう少しと言ったところです。
ROA:1.2%
ROAが5%が超えていると優良企業であると判断されます。
ROA(総資産利益率:Return On Assets)とは、総資産に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の収益性の指標です。
純資産(自己資本)、負債(他人資本)を含めた、すべての資本をいかに効率的に運用できているかを表す情報とも言えます。
一般的に、ROAが5%が超えていると優良企業であると判断されます。
ただし、業種によって基準が変わってくるため、ROAを分析する際は同業種の水準と比較することが大切です。
三菱UFJリースのROAが1.2%です。
EPS:78.6円
EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)とは、財務分析で企業の成長性を分析するの指標の一つであり、1株に対して当期純利益がいくらあるのかを表す指標です。
「1株利益」「1株あたり当期純利益」と呼ばれることもあります。
EPSとは、成長性を見る指標です。EPSの推移を見るようにしましょう。
順調にEPSが増えていれば、成長性のある企業であると言えます。
EPSは、会社の規模にかかわらず1株あたりの当期利益の大きさを表しているため、値が大きいほど良いとされます。
順調にEPSが増えている企業は、安定的に収益をあげ、しかも成長中の企業なので、投資先として検討しましょう。
以下は三菱UFJリースのEPSの推移を表したグラフです。
2014年:42.4円
2015年:49.6円
2016年:61.4円
2017年:59.8円
2018年:71.5円
2019年:77.3円
2020年(予):78.6円
EPSは、これまで順調に上昇を続けています。
業績が好調の優良銘柄だと言えます。
PER:6.51倍
株価収益率(PER:Price Earnings Ratio)とは、財務分析で企業の成長性を分析するときに利用する指標の一つであり、株価が1株ごとの当期純利益の何倍まで買われているかを表すものです。
PER(倍) = 株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)
PERが低いほど会社の利益に対して株価が割安であり、高いほど株価は割高だと判断できます。
PERは会社の利益を基準に判断し、PBRは会社の資産を基準に判断されます。
PERは15倍以下の場合に割安銘柄だと判断されます。
現在の三菱UFJリースのPERは、6.51倍であることから割安水準です。
PBR:0.59倍
PBR:Price Book-Value Ratio(株価純資産倍率)とは、財務分析で企業の成長性を分析するの指標の一つであり、会社の純資産に対して株価が適当な水準であるのかを表す指標です。
PBR(株価純資産倍率)は、1株あたりの純資産に対して、何倍の株価で株が買われているかを表しています。PBRを見れば、会社の資産に対して株価が高いか安いかを判断できます。
PBRの目安は1倍以下です。
一般的な目安として、PBR(株価純資産倍率)が1倍以上なら割高で、1倍を割るようであれば割安であると考えられています。
PBRが1倍ということは、株価とBPS(1株あたり純資産)が等しいということであり、その投資段階で会社が解散した場合、株主には投資額がそのまま戻ってくるということを表しています。
三菱UFJリースのPBRは、0.59倍となっており、かなり割安水準です。
株価指標の読み方については、以下の記事で解説していますので、是非ご覧ください。
三菱UFJリースの株価推移
10年チャート
出所)三菱UFJリース(株)【8593】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス
1年チャート
出所)三菱UFJリース(株)【8593】:株式/株価 - Yahoo!ファイナンス
新型コロナウィルスの影響で株価は、一時200円以上下げました。
現在、400円台で推移してます。
三菱UFJリースの事業内容
国内カスタマービジネス
海外カスタマービジネス
設備・サービス
不動産
ヘルスケア
環境・エネルギー
インフラ・企業投資
航空・ロジスティックス
国内外カスタマーが全体の利益の37%を占めており、夫も多くの割合を占めています。次点で航空が31%を占めています。
三菱UFJリースの当期利益の推移
2019年に最高益である、当期純利益687億円を突破しました。
2020年はさらに増益し、700億円を予想しています。
2013年:360億円
2014年:376億円
2015年:440億円
2016年:546億円
2017年:531億円
2018年:636億円
2019年:687億円
2020年(予想):700億円
当期純利益は、2019年まで順調に上昇を続けています。
当期純利益は、10年で2倍以上になっています。
業績好調の優良銘柄と言えます。
三菱UFJリースの配当金の推移
2014年:8円
2015年:9.5円
2016年:12.3円
2017年:13円
2018年:18円
2019年:23.5円
2020年(予想):25円
三菱UFJリースの配当金は、減配することなく増配を続けてきました。
配当利回りは4.97%と超高配当銘柄といえます。
三菱UFJリースの配当権利確定日ですが、中間配当金は9月30日、期末配当金は3月31日です。
中間配当金は12月上旬、期末配当金は6月上旬に支払予定となっています
三菱UFJリースの配当性向の推移
配当性向は、1株当たりの利益のうちどれだけの割合を配当金に当てたかを示す指標です。
配当性向は、以下の数式で求められます。
当期純利益÷配当金総額
EPS(1株当たり純利益)÷1株当たり配当金
三菱UFJリースは、当期純利益の31%を配当金として株主に分配する予定ということです。
2011年:17.04%
2012年:13.18%
2013年:16.02%
2014年:15.92%
2015年:17.65%
2016年:17.25%
2017年:22.33%
2018年:19.91%
2019年:25.88%
2020年(予想):31.8%
2016年まで配当性向は20%未満で推移してきました。
近年は、やや上昇傾向にあり、2020年は31.8%の予想となっています。
配当性向は30%程度であるため、一般的な数値と言えます。
まだ配当の余裕はありそうです。
三菱UFJリースの今後の見通し
三菱UFJリースは、大きな成長が見込まれるわけではありませんが、安定して収益を稼ぐ堅実な銘柄だと言えます。
戦後の日本において、リース業は継続して存在し続けてきました。需要が大きく減少することは考えづらいといえます。
三菱UFJリースは、2020年3月12日、2022年度までの3カ年の中期経営計画を発表しました。純利益は850億円以上と、19年度見通しに比べ21%以上の増加を目指すとしています。
業績拡大をけん引してきた航空機リースや不動産投資に加え、再生可能エネルギー関連の事業も伸ばす計画です。
取得した資産の機動的な売却も交え、総資産利益率(ROA)は1.3%程度と、19年度見通しから0.1ポイント引き上げるとしています。
三菱UFJリースは、2020年度半ばにも自動車リース世界最大手である仏ALDとの共同出資会社をマレーシアに設立し、現地で企業向け自動車リース事業を始める計画です。
世界全体で約180万台の車両を持つALDの管理や補修サービスのノウハウを得て、アジアで事業拡大を図る戦略です。
まとめ
三菱 UFJリースの魅力は、なんと言ってもPERは6.5倍であり、配当利回りは約5%と割安高配当銘柄だということです。
三菱UFJリースは、大きな成長が見込まれる企業ではありませんが、安定して収益を稼ぐ堅実な企業だといえます。
つまり、中長期的に安定して配当金を得るという、配当金目当てで保有するにはもってこいの銘柄だといえます。
また、純利益を順調に伸ばしており、業績好調な超優良銘柄です。
コロナショックで株価が下落している今が買いかもしれません。