
18日の米株式市場では、ダウ工業株30種平均が5営業日ぶりに反発しました。終値は前日比65ドル88セント(0.13%)高の4万7951ドル85セントと小幅な上昇にとどまりました。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数も反発し、終値は前日比313.038ポイント(1.37%)高の2万3006.361となりました。テスラやパランティア・テクノロジーズが買われたほか、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も上昇しました。
今回は久しぶりの株価上昇の背景を見ていきます。
CPIが発表されインフレ圧力沈静化
この日発表された11月の米消費者物価指数(CPI)は、前年同月比で2.7%上昇、変動の大きいエネルギー・食品を除くコア指数は2.6%上昇となりました。
いずれも市場予想(3.1%、3.0%)を下回り、インフレ圧力の沈静化を印象づけました。
米政府機関の一部閉鎖により10月分の統計が公表されなかった影響は残るものの、9月と比べてインフレ率が鈍化した点は、投資家心理の改善につながりました。
AI関連株に買い直し
上昇の背景にはインフレ鈍化を示す経済指標と、人工知能(AI)関連株への見直し買いがあります。
市場では、来年の利下げ期待を背景にダウ平均が一時400ドル超上昇する場面も見られました。
ただ、その後はCPIと民間指標との乖離や、政府閉鎖によるデータ精度への懸念が意識され、上げ幅を縮める展開となりました。
個別銘柄では、ダウ平均の構成銘柄ではないものの、17日夕に四半期決算を発表した半導体大手のマイクロン・テクノロジーが急騰しました。
9〜11月期決算で売上高が市場予想を大幅に上回り、先行き見通しも強気だったことから、AI投資需要の底堅さを改めて示す内容となりました。
この好材料を受け、足元で調整していたAI関連株に見直し買いが広がりました。
ダウ平均構成銘柄ではエヌビディア、マイクロソフト、アマゾン・ドット・コムなどが相場を押し上げました。
AI投資の持続性が企業収益の拡大につながるとの期待が、再び意識されています。
物色の偏りが目立つ
一方で、相場全体はハイテク株に資金が集中する一方、ディフェンシブ株の一角には利益確定売りが出るなど、物色の偏りも目立ちました。
個別ではメルクやボーイングが上昇した一方、シェブロン、プロクター・アンド・ギャンブル、ユナイテッドヘルス・グループは下落しました。
再び米国株に成長期待?今後もボラティリティが高い展開
インフレ鈍化とAI投資の持続性という2つの材料が同時に意識された今回の相場は、米国株市場が再び成長期待に目を向け始めたことを示しています。
ただし、金融政策を巡る不透明感や経済指標の信頼性への懸念は残っており、今後もボラティリティの高い展開が続く可能性がありそうです。