
18日の東京株式市場で、日経平均株価は前週末比593円34銭(0.97%)安の6万0815円95銭と続落して取引を終えました。
日米で長期金利が大幅に上昇したことをきっかけに、これまで相場をけん引し、過熱感が高まっていた人工知能(AI)や半導体関連株を中心に利益確定売りが急がれました。
市場ではリスクオフの動きが強まり、下げ幅は一時1,000円を超える場面もありました。
背景:日米の長期金利上昇が株価の重石に
今回の下落の背景にあるのは、世界的な金利の上昇圧力です。
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国内債券市場 中東情勢の長期化による原油高(インフレ懸念)に加え、高市早苗政権によるガソリン補助金などの歳出拡大観測(財政悪化懸念)から、新発10年物国債利回りが一時2.8%に上昇。約29年半ぶりの高水準を記録しました。
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米国債券市場 前週末15日に米長期金利が4.5%台後半へと上昇し、約1年ぶりの高水準となっています。
【テクニカル解説】なぜ金利上昇で半導体株が売られるのか? 金利が上昇する局面では、企業の将来利益を現在価値に換算する際の「割引率」が高くなります。そのため、成長期待からPER(株価収益率)が高くなりやすいハイテク・半導体関連銘柄は、相対的に「割高感」が意識され、売られやすくなる特性があります。
主な銘柄の動向:キオクシアが急騰も、波及効果は限定的
前週末の米ナスダック市場やフィラデルフィア半導体株指数(SOX)の急落(4.01%安)の流れを引き継ぎ、国内の主要ハイテク株も軟調な展開となりました。
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アドバンテスト: 前営業日比 0.79%下落
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東京エレクトロン: 前営業日比 2.04%下落
キオクシアHDが「ストップ高」の異彩を放つ
全面安に近い展開のなか、キオクシアホールディングスは独歩高となりました。
15日に発表した2026年4〜6月期の連結純利益見通しが、前年同期比約48倍の8690億円と、市場予想(4056億円)の約2倍に達したことが好感されました。株価は制限値幅の上限(ストップ高)となる前営業日比7,000円(15.74%)高の5万1450円で比例配分されています。
ただ、市場関係者からは「キオクシアの好決算は個別要因が大きく、他の半導体株へ買いが波及するほどのエネルギーにはなりにくい(りそなHD・武居氏)」との冷静な見方も出ています。
今後の投資戦略と見通し:20日の米エヌビディア決算が試金石
足元では個人投資家の間でも「急ピッチな上昇に対するスピード調整(押し目買いの様子見)」を意識する声が出ています。
市場の目線は、今週20日に控える米半導体大手エヌビディアの決算発表へと移っています。
短期的には金利上昇への警戒感が相場の下押し圧力になる懸念があるものの、市場関係者からは前向きな見方も残されています。
市場の見方(松井証券・大山氏) 「投資家のAI成長ストーリーへの期待そのものは崩れていません。今週のエヌビディア決算で市場予想を上回る業績や配当増額などが示されれば、AI・半導体関連株が再び息を吹き返す可能性は十分にあります」
金利動向をにらみつつ、今週半ばの米ハイテク大手の決算を機にトレンドが反転するかどうかが、今後の買い場を探る上での重要な焦点となりそうです。