
現在の株式相場は、リーマンショックを超える異常な乱高下を見せています。
現在の相場は、一方的に下落するわけではなく、値幅が非常に大きな乱高下をしている状況です。
ボラティリティは、非常に大きく前代未聞となっています。
こうした事態を招いている要因は、トランプ大統領の一連の貿易関税に係る発言です。
トランプ氏の発言に一貫性は全く見られません。
これが、市場に極度の不透明感を示し、予測が不可能な状態となっています。
関税方針を出した次の日には全く逆の意思を示し、やらないといったように政府の発現の信頼性が低下している中で、ちょっとした発言で株式相場も為替相場もが大きく乱高下して反応してしまっています。
こうした中で、目先の情報を得るメリットが低下してきており、今後市場がどうなっていくのか短期的には全く分からない状況です。
ですから、現在の相場は、短期の目線でトレードを行うような局面ではないと言えます。
そこで、今回は、今後の中長期的な市場の展望について考えていきたいと思います。
- 大きく下がったところで買うチャンスがあるという考え方
- 関税合戦による相場の乱高下は今夏まで!?
- 関税政策の中身が決まるとFRBは利下げに踏み切れる
- 夏場以降も関税合戦が続いた場合はどうなるのか?
- 日本株は危うい?日本株の懸念材料
大きく下がったところで買うチャンスがあるという考え方
現在、大幅に相場が乱高下しています。
乱高下するということは、特に下の方にふれた時に売りが大きく入り、さらに下げます。
この大きく下げた時に今まで買うことができなかった優良銘柄、高い銘柄についても無秩序的に売られるわけです。
こうしたこれまで買いたいと思っていたけれど買うことができなかった優良銘柄を買うチャンスととらえるというのも、考え方の一つかと思います。
質の高い銘柄は、割高で普段買うことができませんが、そうした銘柄を安値で買うチャンスです。
もちろん底値がどこなのかは誰にも分かりません。
底値を拾いに行く、高値で売ろうとすると考えるのではなく、大きく下がったところで買うチャンスがあるという考えを持つことが重要であると考えています。
関税合戦による相場の乱高下は今夏まで!?

それでは、このアメリカの関税政策を端緒とした相場の乱高下がいつ落ち着くのかです。
完全の応酬合戦、関税戦争は長くは続きません。
現在は、主にアメリカと中国で関税合戦となっているわけですが、お互い報復をしあっていくと、どこかで限界が来ます。
一週間単位で報復をしあっている状況であるため、限界に達するまで時間がかからないと見ています。
どちらの国も関税を上げすぎてしまうと自国の経済を壊滅的な状態に導いてしまいます。
このため、どれだけ長引いてもあと2、3か月で限界点に達する可能性が高いと考えています。
そうなると、今年の夏ごろになるわけです。
夏となると、総合関税の90日間の停止期間が終了します。
この時期までに各国が交渉を進めていくわけですから、決着がついていくことになります。
つまり、夏には結果が見え始めてくる、方向性自体が見えてくるということになります。あと3か月で関税の着地点が見えてきます。
関税政策の中身が決まるとFRBは利下げに踏み切れる

仮に夏時点で、結果的にですが、相互関税をしなかった場合でも、10%は一律関税が乗ってくることになります。
そこからプラスαで関税がさらに乗るか乗らないかという話なので、結局のところ関税がかかってくることになります。
このため、景気は悪化する方向に行く可能性が高い状況です。
つまり、関税によって、物価高が発生し、景気が悪くなる、スタグフレーションが起きる状況があと3か月後に決まって来きます。
そして、関税の程度によって、物価の高騰具合も判明します。
すると、FRBが、インフレ対策として、金融政策に着手することができるようになってきます。
今、FRBは、関税政策の中身が固まっていないことから、全く動けない状況です。
FRBの連銀総裁も言っていますが、関税政策が不透明で物価高騰の具合が不明なため、どうなるか分からないから動けないとしています。
関税によって、物価高が発生することが、あと3か月すると決まります。
するとFRBが夏ごろに利下げ政策に踏み切ることができるわけです。
アメリカは、日本に比べて、金利が現在高い状態です。
金利が高いということは、利下げをする余地がまだまだ残されているというわけです。
景気が後退するとFRBが利下げします。
利下げが行われると、株式市場にとっては大きなプラスが訪れる機会が出てきます。
その一つの目途が3か月後の夏場というわけです。
夏場以降も関税合戦が続いた場合はどうなるのか?

では夏場以降も関税合戦が続いた場合は、どうなのかということになります。
もしそうなった場合は、世界恐慌ということになり得る状況です。
夏時点で落ち着いていなかった場合は、NYダウも日経平均株価もどこまで下がるか分かりません。
夏までに、ヘッジファンドを始めとした投資家が耐え続けられるとは思いません。
現時点でも、この乱高下を受けてヘッジファンドのいくつかは飛んでしまっていると思われます。
マーケットとして耐えられるのは夏場までであると予想しています。
この関税合戦が長期化してしまうというビジョンは、希望も込めて持ちたくないのが本音です。
日本株は危うい?日本株の懸念材料

日本は、グローバルな景気後退に巻き込まれた場合、非常にもろい状況にあります。
というのも、日本は、他の先進国に比べて金利が圧倒的に低い状況です。
先ほどご紹介したとおり、FRBは、景気が後退しても金利を大きく下げれば、株式相場は一定程度回復します。これは過去のデータが証明しています。
新型コロナウイルス感染症により、アメリカの景気は大きく後退しましたが、FRBが金利をほぼゼロにしたことにより、コロナ前以上の相場水準まで株式相場は上昇しました。
つまり、景気後退しても、金利を下げ続けることにより、相場は状況に転じます。
ヨーロッパについても、現在、日本よりも金利が高い状況です。
一方で、日本は、金利が現在もゼロに近い水準であることから、景気後退に巻き込まれた場合、利下げをできるだけの金利の余力がないのです。
この点について、日本株は懸念材料だと考えています。