
タイヤで世界シェアNo.1のブリヂストン。
石橋正二郎氏が創業者である、世界一のタイヤメーカーです。
海外への製品輸出を開始したのは、創業翌年の1932 年です。
創業の際、社名を「BRIDGESTONE」と名付け、当時から世界を見据えていました。
余談ですが、ブリヂストンの名は、創業社である石橋氏の「橋」と「石」の英語名をとり、「ブリッジ(BRIDGE)」と「ストーン(STONE)」を合わせて「ブリヂストン(BRIDGESTONE)」となりました。
ブリヂストンが事業を展開している国や地域は、実に150以上です。
生産・開発拠点も約180におよび、世界中でビジネスを展開しているのが特徴です。
そんなグローバル企業である、ブリヂストンの株価は現在、PERが7倍、PBRが0.65倍とかなり割安な水準となっています。
また、配当利回りは約5%超の高配当銘柄です。
今回は、そんな優良銘柄である、ブリヂストンについてご紹介していきます。
- ブリヂストンの株価状況
- ブリヂストンの財務状況
- ブリヂストンの株価推移
- ブリヂストンの事業内容
- ブリヂストンの当期利益の推移
- ブリヂストンの配当金の推移
- ブリヂストンの配当性向は40%台
- ブリヂストンの今後の見通し
- まとめ
ブリヂストンの株価状況
株価
3,385(2020/7/1 15:00)
年初来高値
4,082.0(2020/1/7)
年初来安値
2,861.5(2020/3/17)
最高値(過去10年)
5,182.0(2015/5/29)
最安値(過去10年)
1,506.0(2011/3/15)
PER:7.83倍
PBR:0.65倍
配当金(会社予想):160円
配当利回り:5.05%
配当性向(予想):49.0%
配当権利確定日:6月末、12月末
自己資本比率:58.0%
ROE:12.5%
ROA:7.4%
EPS:321.0円
ブリヂストンの財務状況
自己資本比率:58.0%
自己資本比率とは、返済不要の自己資本が全体の資本調達の何%あるかを示す数値です。
自己資本とは、株主からの出資金と事業活動から得た利益の蓄積を表しています。
自己資本比率は、自己資本÷総資本(自己資本+他人資本)で算出します。
自己資本比率が小さいほど、他人資本の影響を受けやすい不安定な会社経営を行っていることになり、倒産するリスクが高まります。
一方で自己資本比率が高いほど経営は安定し、倒産しにくい会社となります。
自己資本比率は会社経営の安定性を表す数値であり、高いほどよいのです。
では自己資本比率がどのくらいなら倒産しない会社といえるでしょうか。
一般に自己資本比率が70%以上なら理想企業ならまずつぶれません。
40%以上なら倒産しにくい企業といえます。
ブリヂストンの自己資本比率は、58.0%であり、健全経営で倒産しにくい企業の数値だと言えます。
ROE:12.5%
ROEは、10~20%程度であれば優良企業であると判断されます。
自己資本利益率(ROE:Return on Equity)とは、自己資本(純資産)に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の指標です。
自己資本とは、株主からの出資金と事業活動から得た利益の蓄積を表しています。
ROE(自己資本利益率)は、企業が自己資本をいかに効率的に運用して利益を生み出したかを表す指標です。
株主の立場から見ると、自己資本利益率が高い会社は「自分が投資したお金を使って効率よく稼いでいる会社」であると見ることができます。
ブリヂストンは、株主から集めたお金と事業活動から得たお金をどれだけ有効活用しているか示すROEが12.5%となっています。
ROEが10%以上なので、自己資本利益率は高めです。
ROA:7.4%
ROAが5%が超えていると優良企業であると判断されます。
ROA(総資産利益率:Return On Assets)とは、総資産に対してどれだけの利益が生み出されたのかを示す、財務分析の収益性の指標です。
純資産(自己資本)、負債(他人資本)を含めた、すべての資本をいかに効率的に運用できているかを表す情報とも言えます。
一般的に、ROAが5%が超えていると優良企業であると判断されます。
ただし、業種によって基準が変わってくるため、ROAを分析する際は同業種の水準と比較することが大切です。
ブリヂストンのROAが7.4%であり、総資産利益率も高水準であり、収益性が高い企業だと言えます。
EPS:321.0円
EPS:Earnings Per Share(1株当たり利益)とは、財務分析で企業の成長性を分析するの指標の一つであり、1株に対して当期純利益がいくらあるのかを表す指標です。
「1株利益」「1株あたり当期純利益」と呼ばれることもあります。
EPSとは、成長性を見る指標です。EPSの推移を見るようにしましょう。
順調にEPSが増えていれば、成長性のある企業であると言えます。
EPSは、会社の規模にかかわらず1株あたりの当期利益の大きさを表しているため、値が大きいほど良いとされます。
順調にEPSが増えている企業は、安定的に収益をあげ、しかも成長中の企業なので、投資先として検討しましょう。
以下は過去5年のブリヂストンのEPSの推移を表したグラフです。

2015年:363.0円
2016年:339.0円
2017年:375.7円
2018年:388.0円
2019年:405.0円
2020年:321.0円
EPSは、2019年までは若干の上昇を続けていまきたが、2020年は下落の見込みです。
2020年は新型コロナウィルスの影響でさらなる下落が懸念されます。
PER:7.83倍
株価収益率(PER:Price Earnings Ratio)とは、財務分析で企業の成長性を分析するときに利用する指標の一つであり、株価が1株ごとの当期純利益の何倍まで買われているかを表すものです。
PER(倍) = 株価 ÷ 1株当たり利益(EPS)
PERが低いほど会社の利益に対して株価が割安であり、高いほど株価は割高だと判断できます。
PERは会社の利益を基準に判断し、PBRは会社の資産を基準に判断されます。
PER15倍以下なら割安と言われていますので、現在のブリヂストンのPERは7.83倍とかなり割安の状態です。
PBR:0.65倍
PBR:Price Book-Value Ratio(株価純資産倍率)とは、財務分析で企業の成長性を分析するの指標の一つであり、会社の純資産に対して株価が適当な水準であるのかを表す指標です。
PBR(株価純資産倍率)は、1株あたりの純資産に対して、何倍の株価で株が買われているかを表しています。PBRを見れば、会社の資産に対して株価が高いか安いかを判断できます。
PBRの目安は1倍以下です。
一般的な目安として、PBR(株価純資産倍率)が1倍以上なら割高で、1倍を割るようであれば割安であると考えられています。
PBRが1倍ということは、株価とBPS(1株あたり純資産)が等しいということであり、その投資段階で会社が解散した場合、株主には投資額がそのまま戻ってくるということを表しています。
PBRは、0.65倍となっており、1倍を下回っていることから、割安だといえます。
株価指標の読み方については、以下の記事で解説していますので、是非ご覧ください。
ブリヂストンの株価推移
10年チャート

出所)(株)ブリヂストン【5108】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
1年チャート

出所)(株)ブリヂストン【5108】:リアルタイム株価チャート - Yahoo!ファイナンス
新型コロナウィルスの影響で株価は、一時1,000円値を下げ、2,800円台となりました。
一旦は反発して、3,508円に迫る勢いを見せたものの、再度下落して3,200円付近で推移しています。
この株価は、2013年、2014年、2016年の最安値圏と同じ値です。
5年前の最安値圏と同じ株価水準となっており、かなりお買い得な水準となっています。
ブリヂストンの事業内容
- タイヤ部門
乗用車用、トラック・バス用、建設・鉱山車両用、産業車両用、農業機械用、航空機用、二輪自動車用のタイヤ・チューブ、タイヤ関連用品、リトレッド材料・関連技術、自動車整備・補修、タイヤ原材料 ほか- 多角化部門
[化工品]
自動車関連部品、ウレタンフォーム及びその関連用品、電子精密部品、工業資材関連用品、建築資材関連用品 ほか
[BSAM多角化]
BRIDGESTONE AMERICAS,INC.が統括する屋根材事業 ほか
[スポーツ用品]
ゴルフボール、ゴルフクラブ、その他スポーツ関連用品 ほか
[自転車]
自転車、自転車関連用品 ほか
[その他]
ファイナンス ほか
ブリヂストングループは、約180の生産・開発拠点を持ち、150を超える国々で事業を展開しています。
タイヤ
乗用車用タイヤ、二輪車用タイヤ、トラック・バス用タイヤ、特殊タイヤなどをご紹介します。
化工品
自動車関連部品、ウレタンフォーム及びその関連用品、電子精密部品、工業資材関連用品、建築資材関連用品などの情報をご紹介します。
ブリヂストンの当期利益の推移
2014年に最高益である、当期純利益3,006億円を突破しましたが、その後は横ばい状態となり、2020年は減益見込みとなっています。
2011年:1,030億円
2012年:1,716億円
2013年:2,021億円
2014年:3,006億円
2015年:2,842億円
2016年:2,655億円
2017年:2,882億円
2018年:2,916億円
2019年:2,925億円
2020年(予想):2,260億円

2014年から業績は横ばいとなっています。
2014年に当期純利益が3,000億円を突破しましたが、それ以降は2,000億円台となっています。
2020年は、大幅な減益を見込んでいます。
米国や中国での新車向け減速で、19年12月期は4期連続の連結営業減益となっています。
また、環境規制の高まりで鉱山機械向けの超大型タイヤの需要も鈍化しています。
タイヤの売り切りではなく、周辺サービスも含めて提供する企業に脱皮できるかが課題となる。
ブリヂストンの配当金の推移

ブリヂストンは、ここ10年の間、減配することなく増配を続けてきました。
2011年:22円
2012年:32円
2013年:57円
2014年:100円
2015年:130円
2016年:140円
2017年:150円
2018年:160円
2019年:160円
2020年:160円(予想)
1株当たりの配当金は、10年前と比べ、7倍以上になっています。
今年の配当金は、過去最高の一株あたり160円の予想です。
ただし、2020年は減益を見込んでいます。
新型コロナの影響によってはこのままの配当金を維持できるか分かりません。
ブリヂストンの配当権利確定日は「6月末と12月末」です。
つまり、口座に配当金が入金されるのは、権利確定日から6ヶ月後の「12月末と6月末」となります。
ブリヂストンの配当性向は40%台
配当性向は、1株当たりの利益のうちどれだけの割合を配当金に当てたかを示す指標です。
配当性向は、以下の数式で求められます。
当期純利益÷配当金総額
EPS(1株当たり純利益)÷1株当たり配当金
ブリヂストンは、当期純利益の29.5%を配当金として株主に分配する予定ということです。

2011年:15.2%
2012年:12.77%
2013年:16.66%
2014年:18.23%
2015年:33.04%
2016年:41.19%
2017年:37.69%
2018年:41.23%
2019年:40.22%
2020年:49.0%
ここ数年の配当性向は、30%から40%と標準的な値でした。
2019年までの配当性向は、40%程度であり、標準的な水準であると言えます。
ただし、2020年は配当性向が49%と、50%付近となっており、やや高めの値となっています。
配当性向とは、企業が1年で稼いだお金のうちどれだけの割合を配当金に当てているか示した値です。
まだ配当の余裕はある状態ですが、業績次第では配当性向が50%以上となり、配当過多となる可能性があります。
これ以上の増配は難しいかもしれません。
ブリヂストンの今後の見通し
ブリヂストンの販売シェアは、タイヤの世界No.1である、約15%を誇っています。
そんな世界企業である、ブリヂストンは、現在、帰路に立たされています。
タイヤ事業に頼り切っている面があります。営業利益では、99%がタイヤ事業となっています。
新型コロナウィルスの影響で、タイヤの販売需要が落ち込む中、タイヤの売り切りだけでなく、周辺サービスも含めて提供する企業になれるかが課題となっています。
ブリヂストンが更なる多角化を本気で取り組めば、業績も上昇し、株価も伸びることでしょう。

出所)セグメント情報 | 財務ハイライト | 投資家情報 | 株式会社ブリヂストン

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新型コロナウィルスの影響で、米州が売上高の5割を占めるブリヂストンは、約3割の工場を停止しています。
さらに、今月、日本国内のタイヤ工場などで生産を一時停止すると発表しました。
新型コロナウイルスの感染拡大で自動車需要が世界的に減少し、完成車メーカーが国内でも生産を停止するなど影響が広がっています。

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これまでの欧米などでの生産停止に加えて日本でも止まり、今後業績への影響が懸念されます。
国内に全10拠点ある新品タイヤ工場のうち、8拠点で一時的に生産を取りやめる予定とのことです。
新型コロナの影響で世界の自動車大手が生産停止期間を延長するケースが増えるなか、国内外のタイヤ生産にも大きな影響が出ています。
新型肺炎の感染拡大による悪影響がどれほど拡大するか先行き不透明な状況が続いているため、株価はしばらく低迷することが予想されます。
まとめ
ブリヂストンの当期純利益は、2020年から減少を見込んでおり、今後の世界情勢によってはさらなる減益が見込まれます。
現在は、減配しない予定ですが、このまま減益が続くと今の配当金を維持するのが難しくなってくるでしょう。
配当利回りは、5%超と高配当であり、価格も割安です。
しかし、当面は減益が見込まれるため、今すぐ買いとは言えない状況です。
しばらく様子見ですが、高配当、高収益、割安圏の超優良銘柄であることは間違いないので、株価が再び2,000円台を割り込むようなことがあれば、買いを検討してみても良いかもしれません。










