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インド株が再び上昇してきた理由とパキスタン衝突の影響

インドは、昨年の秋ごろから今春まで4か月以上、下落基調が続いていました。

しかし、5月に入り、再び上昇してきている状況です。

実際、私もインド株の投資信託である「iTrust インド株式」を保有していますが、マイナス幅が縮小しています。

保有しているiTrust インド株式の詳細は以下の記事でご紹介しています。

toshilife.hatenablog.jp

2025年5月26日現在

そこで、今回は、インド株が再び上昇してきた理由と、新たに浮上した懸念材料についてご紹介します。

インド株が再び上昇してきた理由

インドの株価は昨秋以降、下落基調が鮮明でした。

以下の記事でもご紹介しています。

toshilife.hatenablog.jp

現在、米中対立による恩恵期待を背景に4カ月半ぶり高値圏にあります。

その理由は、インドが、米中の貿易戦争により恩恵を受ける可能性が高いとの見方があるからです。

アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)は、5月1日の決算説明会で、4〜6月に米国で販売するiPhoneの大半について中国からインドに生産を移管すると表明しました。

アメリカのIT大手、アップルのティム・クックCEOは1日、トランプ政権による関税措置の影響を避けるため、「今期、アメリカで販売されるiPhoneのほとんどはインドが原産国となる」と明らかにしました。

発表によりますと、アップルのことし3月までの3か月間の決算は、売り上げが前の年の同じ時期よりおよそ5%増えて953億5900万ドル、日本円でおよそ13兆8600億円。

最終的な利益は前の年の同じ時期よりおよそ4.8%増えて247億8000万ドル、日本円でおよそ3兆6000億円と、増収増益となりました。

これは「iPhone」などの売り上げが増加したためでトランプ政権の関税措置を受けて製品の値上げが懸念される中、駆け込み需要があったためとみられます。

また、関税措置の影響を避けるため、アメリカ国内向けのiPhoneの生産を中国からインドに移管する計画だと伝えられていることについて、ティム・クックCEOは、「確かに今期、アメリカで販売されるiPhoneのほとんどはインドが原産国となるほか、iPadなどの製品の大部分もベトナムが原産国となる見込みだ。ただ、アメリカ国外で販売される製品のほとんどは中国が原産国となり続ける」と述べました。

そして、関税の影響を正確に予想することは不可能だとしつつも、ことし6月までの3か月間で、9億ドル、日本円にしておよそ1300億円の追加コストを見積もっているとの考えを明らかにしました。

アップル “米で販売のiPhone原産国インドに”関税影響回避で | NHK | 関税

米中対立を背景に半導体や電子部品関連のサプライヤー各社が供給体制を中国やベトナムからインドに移管する動きが具体化し始めているのです。

トランプ政権は、こうした動きと引き換えにインド市場の米国への一段の開放も求める構えで、インドを自陣に引き入れたい思惑が鮮明に出ています。

5月7日のインド市場でも、米国との貿易協議が進展するとの期待が支えとなり相場が上昇に転じる場面もありました。

インドの国立証券保管機関(NSDL)によると、海外機関投資家は4月に月間で4カ月ぶりにインド株を買い越したと発表しました。

インドとパキスタンの衝突が悪材料

インド軍が、パキスタンとの係争地カシミールのパキスタン支配地域とパキスタン領内にあるテロリストの拠点を攻撃したことで、5月上旬のインド株式市場では地政学リスクの一段の高まりを懸念した売りが優勢となりました。

5月7日のインド市場で主要株価指数のSENSEXは続落して始まり、一時0.9%程度下落しました。

インドとパキスタンは、これまでもカシミール地方をめぐり衝突を繰り広げてきた経緯があります。

2019年2月にテロ攻撃によりインドの兵士40人が死亡、インドがパキスタンに「報復」として空爆を行った際、テロ当日の14日から19日まで下げ続け、この間に約2%下落しました。

また、2008年11月にムンバイで同時多発テロが発生し約170人が死亡した際には発生前日から4営業日で3%下げました。

ゴールドマン・サックス証券のスニル・コール氏によると、米連邦準備理事会(FRB)が算出する「地政学リスク(GPR)指数」のインド指数は、インドとパキスタンとの衝突時に平均で2.2%上昇した。同氏の分析によると1995年以降、「(GPR指数の)2.2%以上の上昇でインド株は3%抑制方向に修正される」傾向があるという。

インド株、パキスタン領攻撃で下落 米中対立の最前線リスクも - 日本経済新聞

衝突の進展具合によっては一段の下げも覚悟する必要がありそうです。

今回の衝突は、関税をめぐり米中の貿易戦争が極まっている時期に起きたという観点から注意が必要です。

インドのパキスタン領攻撃を受け、トランプ米大統領は「できるだけ早期に終結するよう望んでいる」と記者団に答えましたが、米国はインドへの全面的な支持を隠してきませんでした。

米国務省のブルース報道官は、5月2日「モディ首相はトランプ政権の完全な支持を得ている」と記者団に語っており、米連邦議会下院で与党・共和党を率いるジョンソン下院議長も5月5日、「米国はテロとの戦いにおいてインドを支援するためのあらゆる努力をする」と述べていました。

インドメディアでは大々的に報じられており、パキスタンへの反撃に関してインドが自信を深める根拠となった可能性もあります。

一方、パキスタン側は、中国大使と会談し中国の地域の平和への関与を確認したと報じられています。中国はカシミール地方の領有権をめぐる対立の当事者でもあります。

パキスタンのダール外相は、4月下旬に中国の王毅共産党政治局員兼外相と電話協議しています。

中国とインドは対立関係にあり、中国は製造業の「インドシフト」に強く反発している経緯があります。

歴史的経緯から中国は衝突が激化すればパキスタンに肩入れする可能性もあり、カシミール地方は米中対立の最前線となる恐れも出てきています。

インドとパキスタンの対立がここ数年のように地域的な小競り合いとなるのか、大国を交えた対立に進展するのか、より慎重に見極めることが必要です。