不労所得と言っても多数あります。
数ある不労所得の中でも、株による不労所得は比較的簡単です。
簡単というのは、イメージしやすく手間もかかりません。
株の不労所得とは、株式配当です。
不労所得といってイメージする代表的なものとして不動産投資がありますが、不動産投資とは違って、株式投資は、買うだけなので手間が少ないのが特徴です。
そして、配当収入は所得税などと違って、どれだけ収益があったとしても一律約20%の税金となっています。
今回は、株で不労所得を得る方法をご紹介していきたいと思います。
株で不労所得を得る方法は、以下の2つのパターンがあるといわれています。
①高配当株投資
②成成長株で儲けて高配当株に乗り換える
この2パターンについて詳しく解説していきます。
①高配当株投資
株式投資の不労所得といって1番イメージしやすいのが、配当収入です。
株式を多数保有して、その株から得られる配当を不労所得とする方法です。
株式を保有すれば、必ず配当をもらうことができるわけではありません。
配当を行なっていない無配当株も存在します。
また、配当をする銘柄であっても、その配当金が微々たるものであるケースもあります。
しかるべき銘柄を保有しなければならないのです。
そこで、最初から高配当株に着実に投資していくという戦略が考えられます。
高配当株のメリット
当然ですが、高配当株は、投じた原資に対してもらえる配当金の額が大きいため、投資効率が高いといえます。
さらに、株数が増加するに従い、もらえる配当も比例的に増えていくため、配当は増加し続けいきます。
また、値動きをあまり気にする必要がありません。
ほったらかしでも配当金は毎年入ってきます。
ただし、配当は受け取って終わりではありません。
受け取りっぱなしはもったいないのです。
配当は再投資していきます!
受け取った配当で株を買い増し、どんどん株数を増やしていきましょう!
配当金を再投資することで複利効果も期待することができます。
株価は日々刻々と変化しています。
株価が下がっていくことも考えられますが、株価が上がろうが下がろうが基本的に配当に違いはありません。
たとえ含み損をかかえても、配当は増えていきます。
会社の業績が悪化しない限り、基本的には配当金は減ることはありません。
ただし、業績が悪化したことにより、株価と一緒に配当が減らされることはあります。
高配当株のデメリット
高配当株のデメリットとしては、高配当株は株価が伸びにくい(もしくは下がることもある)ということがあります。
大きな株価の上昇は期待できません。
ただし、全ての高配当株が当てはまるわけではありません。
この投資法で危惧しなければならないのは、毎年出る配当が減らされること、つまり減配されることです。
せっかく株数を増やしていっても、大きな減配があれば、それだけ不労所得が減ることになります。
極端な話、配当が半額になれば、毎年入ってくる不労所得も半分になってしまうのです。
減配だけに止まらず、株価の下落も相まって、含み損と減配となってしまったら悲惨です。
できるだけ高配当がいいのは間違いありません。しかし、その高配当が一時的な銘柄も存在します。
買った瞬間は高配当株でも、すぐに減配をするような銘柄では意味がありません。
また、配当をたくさんもらおうとすれば元手もそれなりに必要です。
買おうとしている株の配当利回りが3%だとします。
この株から年に3万円の配当をもらうためには100万円を投じる必要があるのです。
100万円の3%が3万円だからです。
年30万円の配当をもらおうとしたら、1000万円が必要になります。
高配当株かつ連続増配株を選べ!
できるだけ高配当を選ぶに越したことはありませんが、その高配当が一時的な銘柄も存在します。
高配当株でもあっても、すぐに減配をするような銘柄を選んではいけません。
高配当かつ減配しないような株を選ぶ必要があります。
そんな株があるのか?あります!
これまでずっと配当を増やし続けているような株、つまり連続増配当株を探せば良いのです。
米国株には、高配当かつ連続増配をしている株がいくつもあります。
残念ながら、日本株で連続増配を続けている会社はほとんどありません。
米国には何十年も連続で配当を増やし続けている企業が多くあります。
例えば以下のような企業です
40年~60年の間にITバブル崩壊やリーマンショックといった数々の経済危機があったわけですが、それらをすべて乗り越えて配当を増やし続けているわけです。
この実績は信用に値します。
これらの銘柄は、いくつもの暴落を乗り越えてきているため、比較的暴落に強いというデータもあります。
さらに、株で不労所得を得るためには、高配当であることも欠かせません。
何十年も増配している連続増配株かつ高配当株をご紹介します。
例えば、以下のような銘柄が該当します。
アッヴィは、配当利回りが10%超えに加えて、連続増配期間は46年です!
アルトリラも配当利回り7%で50年連続増配しています。
ただし、米国株ほどではありませんが、日本株も同じような連続増配高配当銘柄があります。
米国株と比べてしまうと見劣りしてしまいますが、日本株にも連続増配株かつ高配当株は存在します。
②成長株で儲けて高配当株に乗り換える!
①高配当株のデメリットとして、配当をたくさんもらおうとした場合、多額の資金が必要であることを説明しました。
しかし、なかなか初っ端から多額の資金を用意することはできません。
資金をつくるためにも最初は、成長株で積極的に値上がり益を獲得し、資金が確保できたら高配当株に乗り換えるというプランが②です。
成長株とは、簡単にいうと株価が大きく伸びることが期待される銘柄のことです。
成長株のメリット
成長株の中には数年で株価が10倍になるようなものも存在します。
このように成長株は大きく資産を伸ばせる可能性があります。
一方で会社の成長を優先させるため、配当は出ないことも多いです。
例えば、ここ数年の代表的な成長株として、アマゾンのチャートを見てみましょう。
アマゾン10年チャート(出所:ヤフーファイナンス)
アマゾンは1997年に上場し、20年で株価が約500倍になりました。
直近5年を見ても、株価は8倍になっています。
次にAppleの10年チャートを見てみましょう。
Appleは、30年前の1980年に上場し、30年で株価は15倍になっています。
ここ5年だけでも株価は、3倍以上になっています。
成長株の資産増加スピードは、他の投資手法を圧倒します。
高配当株投資でこれほどの株価の伸びはあまり見たことがありません。
アマゾンほどの成長株には勝てませんが、S&P500に投資をしていれば、30年で10倍近い数値となっています!
S&P500
(引用元:S&P500指数チャート - SPX価格 — TradingView)
2000年にS&P500に投資していれば、資金は2倍以上になっています。
さらに1990年と2020年現在を比較すると、10倍近い数値となっていることから、S&P500で着々と資産を増やし、高配当株に乗り換えるという手もあります。
成長株のデメリット
本当に成長するかはわからず、現在の配当利回りは低いものがほとんどであり、配当ない株も存在します。
ゆくゆくは成長株で得た利益を高配当株に移す必要があります。
また、株価が本当に値上がりしていく保証もありません。
株価の下落局面に入ると大きなダメージを抱えるリスクもあります。
株価も下がって配当もないといったケースも考えられます。
成長株の見つけ方!
最初は成長株で資産をつくり、資産が増えたら安定株に買い替えて不労所得を得る戦略です。
成長株を見つけるコツは、EPS(1株益)とROEに着目することです!
EPSとROEが順調に増え続けている銘柄は成長性のある株といえます。
ROEは10%以上のものが理想です!
ただし、これらの数値がよくても成長しきってしまっている銘柄もあります。
そこで、もう一つ着目しなければならない指標があります。
それはPERが10倍以下の銘柄です。
PERは、株の割安度をはかる指標の一つです。
PERが低ければ低いほどお買い得の銘柄であるといえます。
成長株の見つけ方をより詳しく解説した記事を書いています。併せてご覧ください。↓
短期間で配当をよりたくさん得るための元手を準備することができるため、うまくいけば高配当株を最初から積み立てていくよりも多くの配当を得られるようになるかもしれません。